今回は、雨漏りがしているとのお問い合わせをいただき工事をさせていただきました。
現場調査🔎
N様邸は土葺き瓦屋根でしたので、まず瓦をめくり、屋根下地の状態を確認しました。
ワンポイント解説💫土葺き瓦屋根とは…?
こんにちは一級建築士の名和です🐭
ここでワンポイント解説✨✨✨
今回は、”土葺き瓦屋根”について
ご説明させていただきます!
”土葺き瓦屋根”をご存じでしょうか?
土葺き瓦屋根は、名前の通り土を使った瓦の設置工法で作られた屋根のことをいいます💫
土が屋根に乗っているため重さがある分、建物もその重さに耐えられるようにしっかりとした作りになっているのが特徴です🏠
台風や強風などで瓦が飛んでいくのを防ぐことや、暑い夏🍉の時期は土が温度を吸収してくれたり、寒い冬⛄は暖房効果があるなど様々なメリットもあるのですよ!
しかし…❗1923年「関東大地震」、1995年「阪神・淡路大震災」で土葺きの瓦屋根が落下する被害が多数出たことを機に、あまり使用されなくなりました😔
葺き土の状態は悪くありませんでしたが、
木皮に濡れた跡がありました。
土葺き瓦屋根の雨漏りの原因として、瓦のズレにより生じた隙間から雨水が侵入し葺き土が流れ出てしまったり、乾燥した状態になり葺き土の粘度が失われたりするとそれがのちに雨漏りの原因となるケースが多いのですが、今回はそのような原因は見つかりませんでした。
そこで、屋根上から水をかけて流れ出る水がどのように排水されていくか試験をしました。
試験を行ったところ、流れ壁の壁際から水が侵入していることが分かりました。
調査報告📝
現場調査が終わり報告書と見積書を提出📝
水切板金が入っていないことによって、瓦からあふれた水の排水が出来ていないことが原因であるということが分かりました。
↑の詳細図のように、対策として流れ際捨て水切り板金を施工することをご提案させていただき工事に取り掛かりました。
瓦撤去/葺き土除去・掃除🧹
まずは、壁際の瓦を撤去し、葺き土を除去・清掃しました。
瓦復旧(モルタル埋め)
撤去・清掃完了後、瓦をもう一度綺麗に施工し直していきました。
葺き土を使用するのではなく、”シルガード”をいわれる材料を使用して施工していきました👷
抜群の強度と耐久性があるのが特徴
防水材が混ざっているので吸水率を低減✨
瓦復旧(捨て水切り板金施工)
壁際部分には、防水ルーフィングを施工して雨が横に流れないように立ち上げました。
今回使用したルーフィング材は、
”モラサンⅠ号”です。
裏面に合成繊維不織布を張り合わせて、
従来品と比べて更に防水性と耐久性を高めているのが特徴です✨
ルーフィングの立上げ完了後、その上に壁際捨て水切り板金を施工しました。
ワンポイント解説👌水切板金とは?
こんにちは一級建築士の名和です🐭
ここでワンポイント解説✨✨✨
今回は、”水切板金”について
ご説明させていただきます!
①軒先水切り
屋根の先端部分(軒先)に設置する板金。
屋根から流れた雨水を雨樋へスムーズに排水する役割があります。
②雨押さえ水切り(取合水切)
屋根と壁が接合している部分に設置する板金。
壁に流れる雨水を屋根に侵入するのを防ぐ役割があります。
③壁止まり板金
屋根と壁が接合している部分の軒先部のことを壁止まりといいます。
屋根と壁の隙間から雨水が侵入するのを防ぐ役割があります。
④土台水切
建物の外壁と基礎の間にある板金。
室内への雨水の侵入を防ぐ/雨水が外壁を伝って汚れるのを防ぐ/基礎土台の腐食を防ぐといった役割があります。
④谷板金
2枚の屋根が交わる部分(谷)に取り付けられる板金。
雨が集中する為、雨水が溜まらないようにスムーズに排水する役割があります。
⑤棟板金・⑥下り棟
勾配屋根の頂部に取り付けられる板金。
屋根材との接合部分を覆うことで、雨水の侵入を防ぐ役割や見た目を印象付ける役割もあります。
水切りにも施工する部位によってこんなにも種類が分かれているのですよ。
部材同士のごく僅かな隙間から雨水が侵入し、それが蓄積されていくと雨漏りや内部の劣化に繋がります💧
そうならない為に施工されるのが”水切り板金”です。
建物にとって非常に重要な役割を担っている部材でしょう。
こうすることで、二重の対策となりより防水機能を高めることができます。
雨押さえ水切り板金施工→施工完了✨
最後に、木下地を取付し雨押さえ水切り板金を施工して施工完了です🎵
施工完了した写真がこちらです📷✨
綺麗に納めることができ、お客様にも大変喜んでいただけました😊
当社ジオプランは、急な雨漏りなどのトラブルにも迅速な対応を心掛けておりますので、少しでも気になる点や不安な点がございましたらお気軽にお問い合わせください!
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