既存庇を板金でカバー|現場採寸から役物加工・防水処理まで
今回は、既存の庇(ひさし)を板金で覆うカバー工事を行いました。




既存の庇をそのまま活かしながら、その上から新しい板金を施工することで、雨水から庇を保護するとともに、外観もすっきりと仕上げていきます。
施工に入る前には現場で庇の寸法や外壁との取り合いを確認し、採寸した寸法をもとに、工場で現場に合わせた役物板金を加工しました。
現場採寸から役物板金を加工
板金カバー工事では、庇の大きさだけではなく、正面・側面・外壁との取り合い部分の形状まで確認しておくことが大切です。
現場で採寸した寸法をもとに、工場で板金を折り曲げ、唐草や天端部分、水切りなどに使用する役物を製作しました。
既製品ではなく現場の形状に合わせて加工することで、施工時の納まりを確認しながら取り付けることができます。
現場採寸をもとに工場で役物板金を加工














既存庇と外壁の取り合いを下地処理
現場では、はじめに既存庇と外壁の取り合い部分に施工されていたシーリングを撤去しました。
既存のシーリングを残したまま施工するのではなく、必要な部分を撤去して下地を確認し、取り合い部分へ新しくシーリング処理を行います。
シーリング(防水処理)




庇と外壁が接する部分は雨水が入り込みやすいため、板金を取り付ける前の段階から防水処理を進めていきます。
正面・側面へ唐草を取り付け
下地処理が完了したところで、工場で加工しておいた唐草を庇の正面と側面へ取り付けました。
唐草は、庇の端部を板金で納めるための役物で、このあと施工する天端板金との取り合いも考えながら位置を調整します。
工場で加工した唐草を庇の正面・側面に取付










こうした端部の役物を先に施工しておくことで、仕上げとなる板金をきれいに納めることができます。
ルーフィングを施工して防水性を確保
唐草の取り付け後、既存庇の天端部分にルーフィング(防水シート)を施工しました。
板金そのものが雨を防ぐ仕上げ材となりますが、その下にも防水層を設けることで、万が一板金の内部へ水が入り込んだ場合に備えます。
ルーフィング施工後には、外壁との取り合い部分へ再度シーリング処理を行い、水が入り込みやすい部分を納めていきました。
ルーフィング敷設




続いて、工場で加工した天端板と水切りが一体となった役物板金を取り付けました。








現場の庇に合わせながら板金をかぶせ、正面や側面の役物と取り合う部分をかしめて固定していきます。
板金同士をしっかりとかみ合わせて納めることで、仕上がりだけでなく、雨水が入り込みにくい納まりにつながります。
外壁側へ水切りを取り付け
天端板金を固定したあとは、外壁側の納まりを仕上げていきます。
二重水切りの背面へシーリング材を充填したうえで位置を合わせ、ビスで固定しました。固定後には天端部分にもシーリングを施します。
水切り取付施工








さらに、その上から二重水切り板金を取り付け、こちらも背面へシーリングを入れて固定。仕上げとして上端部分に三角シールを施工しました。
外壁と板金の取り合いは雨水が入り込みやすい箇所になるため、板金による水切りとシーリングを組み合わせて納めています。
庇の板金カバー工事が完了
すべての役物を取り付け、外壁との取り合いや板金端部の納まりを確認して、庇の板金カバー工事が完了しました。
今回のような板金カバー工事では、表面に見える板金だけではなく、ルーフィングによる防水処理や、外壁との取り合い部分の納め方も重要になります。
現場で寸法を確認し、その形状に合わせて工場で役物を加工することで、既存の庇を活かしながらすっきりと仕上げることができました。
板金カバー施工完了後の庇写真








採寸から仕上げまでを経験して感じたこと
今回の現場では、初めて現場での採寸から図面作成、板金加工、そして取り付け・仕上げまでを一貫して担当しました。
実際に自分で採寸を行い、その寸法をもとにJW-CADで図面を作成。そこから板取りを考え、役物の形状を自分なりに整理しながら加工を進めました。施工当日までの間も、「この図面で本当にきれいに納まるのか」ということを何度も考え、実際に厚紙をハサミで加工して折り曲げ、形状を確認しながら準備を進めてきました。


そして迎えた施工当日。実際に自分で加工した板金が現場に納まっていくのを見て、採寸・図面・加工の一つひとつが仕上がりにつながっていることを改めて実感しました。
普段、職人さんや先輩がこうした作業を当たり前のように手際よく、きれいに仕上げていく姿を見ていますが、今回自分自身で一連の作業を経験したことで、その技術の高さや経験の積み重ねの大切さをこれまで以上に感じました。
こうした板金加工から取り付けまでの作業を経験するのは、今回で数えるほどですが、これからも一つずつ現場を経験しながら、自分で考えて納まりをつくれる力を身につけていきたいと思います。
そのためにも、日頃から職人さんや先輩方の作業をしっかりと目に焼き付け、「なぜこの形にするのか」「なぜこの順番で施工するのか」まで考えながら、自分の技術として落とし込めるよう取り組んでいきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日も一日おつかれさまでした。明日もご安全に!



















